外部へ情報を漏らすことのできない機密文書の処理。社内で1枚ずつシュレッダーを使って処理していては、多くの時間と手間がかかってしまいます。
機密文書の処理におすすめなのが、シュレッダー(文書裁断)サービスです。機密文書の処理を代行し、破砕処理した機密文書をリサイクルしてくれます。しかし、シュレッダー(文書裁断)サービスのサービス内容は多岐に渡り、業者によって料金が大きく異なります。
そこで今回は、シュレッダー(文書裁断)サービス業者選定のコツや料金について詳しく解説します。おすすめのシュレッダー(文書裁断)サービス業者もご紹介します。
ベテランGメン園川
シュレッダー(文書裁断)の引き取り方法
まずは、シュレッダー(文書裁断)サービスのサービス内容を、下記の3つに分類してそれぞれ解説します。
- 出張
- 持ち込み
- 引き取り
出張
出典:出張細断.com公式
業務用の大型シュレッダーを積んだトラックが、オフィスの駐車場や付近の車道まで出張してくれるサービスです。目の前で処理してくれるので配送する手間がなく、配送途中の紛失や誤配送のリスクもないのでセキュリティ面も安心できます。
一方で、破砕処理にかかる費用の他に出張費がかかりますので、持ち込みや引き取りに比べて高額になってしまいます。
出張シュレッダー(文書裁断)サービスの費用は処理する機密文書の重さで計算され、最低利用料金が決められていることがほとんどなので、少量の利用には向きません。
「まとまった量の機密文書を処理したいけど配送するのが面倒」「機密文書を処理したいけど社外に持ち出すのは心配」といった時にピッタリなサービスです。
- 大量の機密文書を処理したい
- 機密文書を社外に持ち出したくない
- 機密文書の処理を目の前で確認したい
- 少量の機密文書を処理したい
- なるべく費用を安くおさえたい
持ち込み
出典:一般社団法人 全日本機密文書裁断協会
機密文書を業者に持ち込み破砕処理してもらうサービスです。自分で持ち込む手間がかかりますが、運搬コストを節約できます。
持ち込みシュレッダー(文書裁断)サービスの費用は、段ボール一箱単位や、持ち込んだ機密文書の重さで計算され、少量での利用も可能。
「費用を少しでも節約したい」「出張してもらうまでもないけど社内のシュレッダーだと時間がかかる」という場合は、持ち込みシュレッダー(文書裁断)サービスがおすすめです。
- 少量の機密文書を処理したい
- 機密文書の処理費用を安くおさえたい
- 社内にシュレッダーが無い
- シュレッダー処理業者が事務所の近くにある
- 大量の機密文書を処理したい
- 機密文書処理に時間と手間をかけたくない
引き取り
出典:デルエフ公式
シュレッダー(文書裁断)サービス業者が、お客様のオフィスまで直接処理する紙類を引き取りにきてくれるサービスです。引き取り後は、業者が機密文書を持ち帰って処理します。
目の前で処理する場面を見るというわけではありませんが、各社しっかりとした監視システムのもと、預かった機密文書を配送してくれます。大型のシュレッダーを積載したトラックで来るわけではありませんので、出張料は安く済むのがメリットです。また、大型車両を駐車するスペースがなくても利用できます。
ただし、出張の場合同じく最低利用料金が決められていることがほとんどなので、少量の利用はおすすめできません。
- 大量の機密文書を処理したい
- 機密文書の処理費用を安くおさえたい
- 自社に大型車両を駐車するスペースは無い
- 少量の機密文書を処理したい
シュレッダー(文書裁断)サービスの料金
シュレッダー(文書裁断)サービスの料金は、業者や処理方法によって料金が大きく異なります。そのため、単純に料金を比較するのは難しいでしょう。
そうはいっても、全く費用感がつかめなければ必要以上に高額なサービスを利用してしまい、後で後悔することになりかねません。そこで、シュレッダー(文書裁断)サービスの料金を少し紐解いてみましょう。
相場は1kgで80円
「シュレッダー(文書裁断)サービスの料金は業者や処理方法によって大きく異なる」とお伝えした通り、具体的な金額を導き出すことは非常に困難です。そのため、まずは目安となる相場を紹介します。
当サイトが導き出したシュレッダー(文書裁断)サービスの相場は80円/kgです。
シュレッダー(文書裁断)サービスの多くは、処理する素材が多ければ多いほど金額が高くなる従量制になっているのが一般的です。「段ボール1箱〇〇円」「100kg〇〇円」という風に金額設定されています。そのため、kg単価を相場として目安にしてください。
ただし、この相場が様々な要因によって増減するのがシュレッダー(文書裁断)サービスの料金です。ここで紹介した相場はあくまでも目安と考えてください。
シュレッダー(文書裁断)サービスの料金が変化する要因
では、どういった要因でシュレッダー(文書裁断)サービスの相場が増減するのでしょうか。答えはさまざまですが、その中でも金額に大きな影響を与える要因として、下記の3つを抑えておきましょう。
- 機密文書の回収方法(出張、持ち込み、引き取り)
基本的には持ち込みが1番安く、出張が1番高額になります。出張の場合は、出張費が必要です。出張費は、料金の中に含まれていることもありますが、別途「出張費」という名目で請求されることもあります。 - 機密文書の量
処理してもらう機密文書が多ければ多いほど、kg単価が安くなる傾向があります。 - セキュリティ体制
一般古紙とは違い、機密文書を処理するために利用するシュレッダー(文書裁断)サービスには、高度なセキュリティ体制が求められます。セキュリティ体制がしっかりしている業者ほど料金は高くなりますが、セキュリティ面での安心感があります。
上記の要因を、業者が独自の基準で判断して料金設定をしています。
例えば、出張シュレッダー(文書裁断)サービスであれば出張費込みで、100kgまで約10,000円、以降100kgごとに約8,000円〜6,000円加算といった料金設定のところが多いようです。一方で、持ち込みシュレッダー(文書裁断)サービスであれば、55円/kgほどが平均的です。
この辺りの金額を目安として、セキュリティレベルなども考慮した上で、ご自身にあったサービスを提供してくれるシュレッダー(文書裁断)サービス業者を探してみて下さい。
また、出張サービスの場合は定期的に回収しにきてくれる「定期コース」というお得に利用できるプランを用意しているところもあります。定期的に機密文書を処理をしたい方には非常におすすめです。
自社で社員がシュレッダーをかけるよりもお得
ここまでシュレッダー(文書裁断)サービスの料金について解説してきました。しかしそもそも、「自社で処理してしまった方が安く済むのでは?」と考える方もいるでしょう。
たしかに、少量であれば、自社で社員がシュレッダーで処理してしまえば費用はかかりません。しかし、社内に貯まった大量の機密文書を一斉に処理する場合はどうでしょうか。
一般的なオフィス用のシュレッダーの処理能力は1時間に20kg〜30kg程です。例えば、100kgの機密文書を処理する場合、3時間〜5時間ほどかかる計算になります。
さらに、自社でシュレッダー処理をするとなると、大量のゴミも出ます。手間や人件費を考えると、シュレッダー(文書裁断)サービスを利用した方が、結果的にコストカットにつながります。
また、オフィス用のシュレッダーを導入する場合、月額4,000円〜5,000円程のリース料がかかります。
少量の機密文書の処理であれば、処理能力は劣りますが家電量販店で買える10,000円〜20,000円一般家庭用のシュレッダーを利用し、大量になる場合は一気に処理する場合はシュレッダー(文書裁断)サービスを利用するなど、うまく使い分けましょう。
シュレッダー(文書裁断)サービスの比較ポイント
次に、最適なシュレッダー(文書裁断)サービス選びのために、サービスを比較するポイントについて解説します。
セキュリティ体制
シュレッダー(文書裁断)サービスにおいて、最も重要視されるのはセキュリティ体制です。
シュレッダー(文書裁断)サービス業者は、絶対に外部に漏らすことはできない機密文書を取り扱う業者なので、その取扱についても細心の注意を払っています。
ほとんどのシュレッダー(文書裁断)サービス業者の公式サイトには、自社のセキュリティ体制について記載されていますので、事前に確認してみてください。
- 情報セキュリティ認証ISO/IEC27001
- 社員全員が「秘密保持契約書」を結んでいる
- 回収~処理までGPS追跡
- 財)全日本情報学習振興協会から個人情報保護のエキスパート認定
- 24時間の監視体制
また、情報漏洩保険に加入しているかどうかも合わせて確認するのも重要です。トラブルがないのが一番ですが、万が一の際に備えてある方が安心できます。
料金・価格
業者によって価格差の大きいシュレッダー(文書裁断)サービスにおいて、料金や価格は重要な比較ポイントになるでしょう。
もちろん安いに越したことはありませんが、料金ばかりを意識するとサービス内容に満足できない業者を選んでしまうことになりかねません。
「満足できるサービス内容なのか」「サービス内容に見合った金額なのか」しっかりと見極めることが重要です。
また、業者によっては、最低利用料金が設定されていることもありますので「処理したい機密文書の量に適しているか」も合わせて確認してみてください。
対応エリア
ほとんどのシュレッダー(文書裁断)サービス業者は、出張や引き取りの場合、地域を限定してサービスを提供しています。
せっかくいい業者を見つけても、自社が対応エリア外だと利用することができませんので、対応エリアについては必ず確認しておきましょう。
シュレッダー(文書裁断)サービス業者のおすすめ6選
それでは、おすすめのシュレッダー(文書裁断)サービス業者6選を紹介します。
- 株式会社日本シュレッダーサービス 抹消仕事人
- 株式会社テルヰ
- 株式会社デルエフ
- 竹下産業株式会社 T-CUBE
- 株式会社成鳳 出張細断.com
- 株式会社ライオンロジスティクス
対応エリアや料金、セキュリティ体制を確認して、業者選定の参考にしてみてください。
株式会社日本シュレッダーサービス 抹消仕事人
出典:日本シュレッダーサービス公式
抹消仕事人は、創業80年の老舗で、首都圏全域でサービスを提供しています。外部委託はしておらず、全て自社の社員が顔合わせ〜処理までを一貫して行ってくれます。
出張サービスでは、必要な時だけ利用する「スポット回収」と定期的に出張してくれる「定例回収」の2つから選択可能です。
▼株式会社日本シュレッダーサービスのサービス内容
料金 |
ダンボール一箱(20kg)1,800円〜 |
セキュリティ体制 |
|
対応エリア | 首都圏全域(一部地域を除く) |
株式会社テルヰ
出典:株式会社テルヰ公式
株式会社テルヰは、何重にも敷かれた厳重なセキュリティ体制のもと、機密文書の回収〜処理までを一貫して行ってくれる業者です。
また、機密文書以外に、廃棄物回収やオフィス移転サービスも展開しているので、オフィス移転を機に大量の機密文書や廃棄物が出る場合にピッタリなサービスです。
▼株式会社テルヰのサービス内容
料金 | 40円/kg〜70円/kg |
セキュリティ体制 |
|
対応エリア | ー |
株式会社デルエフ
出典:株式会社デルエフ
株式会社デルエフは、創業85年の間、漏洩事故ゼロの実績を持っています。
シュレッダー処理を行った後、破砕した機密文書を更に溶解処理をする徹底した機密保護と、多彩な回収・処理プランでリピート率は驚異の94%。
ナチュラルローソンに設置している「個人情報回収BOX」は、個人・法人問わず利用できるのが魅力です。
▼株式会社デルエフのサービス内容
料金 |
ー |
セキュリティ体制 |
|
対応エリア | 全国 |
竹下産業株式会社 T-CUBE Guard
竹下産業株式会社が運営するT-CUBE Guardは、オフィスに「機密処理BOX」を設置し、毎月回収してもらう引き取りシュレッダー(文書裁断)サービスです。
シュレッダーとは違い、投函するだけなので、騒音やゴミの処理が必要ありません。しかも、投函した量が少なかった月は最大2,000円引きされます。
出典:竹下産業株式会社公式
▼T-CUBE Guardのサービス内容
料金 | 月額7,800円〜(45kg) |
セキュリティ体制 |
|
対応エリア | 東京23区 |
株式会社成鳳 出張細断.com
出典:株式会社成鳳 公式
出張細断.comは、大型シュレッダーを積載したトラック「エコポリスバン」でオフィスまで出張してくれる、出張シュレッダー(文書裁断)サービスです。
エコポリスバンに積載された大型シュレッダーは、1時間あたり400kgもの機密文書を裁断してくれます。社内に大量に貯まった機密文書も、出張細断.comを利用して一気に処理してしまいましょう。
▼出張細断.comのサービス内容
料金 | 100kgまで8,800円、以降83円/kg〜55円/kg |
セキュリティ体制 |
|
対応エリア | 東京近郊 |
株式会社ライオンロジスティクス 機密文書出張裁断サービス
出典:株式会社ライオンロジスティクス 公式
株式会社ライオンロジスティクスの機密文書出張裁断サービスは、近畿エリアの学校や企業で利用される出張シュレッダー(文書裁断)サービスです。
入念な事前打ち合わせで当日の流れや作業内容を確認し、スピーディに大量の機密文書を処理してくれます。
▼機密文書出張裁断サービスのサービス内容
料金 | 500kgまで38,500円、以降71.5円/kg〜60.5円 |
セキュリティ体制 |
|
対応エリア | 大阪・兵庫・京都・奈良・和歌山 |
シュレッダー(文書裁断)サービス以外の方法は?
機密文書を処理する方法は、シュレッダー(文書)裁断サービスだけではありません。主に、下記の3つがあります。
- 溶解処理
- 専門工場での粉砕処理
- 焼却処理
それぞれメリット・デメリットがありますので、必要に応じて適した方法を選択しましょう。
ベテランGメン園川
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まとめ
機密文書の処理を代行してくれるシュレッダー(文書裁断)サービス。業者によってサービス内容や料金に大きな差があるので、どれが最適か見極めることが非常に重要です。
最後にこの記事のポイントをおさらいしましょう。
- 目安となる料金相場は80円/kg
- 回収方法や機密文書の量によって相場は増減する
- 大量の機密文書なら自社で社員がシュレッダーをかけるよりお得
- 比較ポイントは「セキュリティ体制」「料金・価格」「対応エリア」