新人Gメン及川
ベテランGメン園川
オペレーター 杏奈
デュプロ印刷機の比較ポイント1.機能面
まずは、デュプロの印刷機である「デュープリンター」と、一般的な複合機を機能面から比較します。
印刷速度:圧倒的に速い
印刷機であるデュープリンターの特徴は印刷速度の速さで、最高で1分間に200枚の印刷が可能です。
複合機では、おおむね80枚程度が1分で印刷できる最大枚数であるため、倍以上の違いがあります。
複合機と印刷機では印刷工程に違いがあるため、速度に違いが出るのです。
一般的な業務用複合機はレーザープリント方式で、印刷には以下5つの工程があります。
- 帯電:印刷するための部品(感光ドラム)に静電気を与える
- 露光:感光ドラムにレーザーを当てる
- 現像:感光ドラムにトナー(色のついた樹脂、インクのようなもの)をつける
- 転写:紙にトナーを写して、プリントする
- 定着:トナーを定着させる
一方のデュープリンターは、以下の2工程で印刷できます。
- 製版:原稿を読み込んで「マスター」と呼ばれる版を作る
- 印刷:マスターの穴にインクを流して印刷する
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印刷品質:劣る
文字の印刷が得意なデュープリンターですが、複合機のようなフルカラー印刷はできません。
モノクロに限定されるため、図やグラフを使用した会議資料、写真を掲載しているチラシや広報誌の印刷には不向きです。
チラシを印刷する場合でいえば、野菜やくだものなどフルカラーでなくてもイメージできる商品を販売しているスーパーでは、白地の紙に黒や赤のインクで印刷しても、お客さんに情報が伝わります。
しかし家電量販店のチラシでモノクロ印刷を行なうと、商品のイメージが伝わりにくくなってしまうため、あまり使われることがありません。
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その他機能:ファクスやスキャンTo機能が使えない
デュープリンターは印刷に特化したプリンターで、ファクスやスキャンTo機能は搭載していません。
スキャン To 機能(※1) | コピー機能 | プリント機能(※2) | ファクス機能 | |
---|---|---|---|---|
複合機 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
デュープリンター | × | 〇 | 〇 | × |
※1:スキャンTo機能とは原稿台で読み取ったデータをPCやサーバーに送信・保存する機能
※2:PCから直接原稿を送り印刷する機能
ファクスや、原稿をスキャンしてパソコンへ取り込みたい場合は、家庭用のプリンターで補うのが良いでしょう。
デュプロ印刷機の比較ポイント2.ランニングコスト
次に、デュプリンターと複合機のランニングコストを比較します。
一度に印刷する枚数が多いほど安くなる

デュープリンターは、印刷枚数が多くなるほど、1枚あたりのコストが安くなります。
10枚しか印刷しない場合は約5円ですが、100枚印刷すると約0.6円と大幅に価格が下がるのです。
複合機で印刷する場合は、何枚印刷しても1枚あたりにかかるコストは一定で、上下することはありません。
100枚以上のプリントを作成する機会が多いなら、複合機よりも印刷機であるデュープリンターの利用がおすすめです。
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カウンター方式ではなくキット方式
複合機の場合、保守サービスは「カウンター方式」が一般的ですが、デュープリンターでは「キット方式」となります。
カウンター方式:モノクロ1円、カラー10円など印刷単価が決まっており、月間の印刷枚数に応じた利用料金が請求される。カウンター料金にはトナー代やメンテナンス、修理代が含まれる。
キット方式:インクを購入することで保守サービスが受けられる制度。インクがなくなるごとに注文が必要だが、1枚ごとの印刷料金はかからない。
複合機では塗料であるトナー代が印刷コストとなりますが、デュープリンターではインクに加えて、印刷原本となる「マスター」を使用して印刷を行なうため、インク+マスター代が印刷コストにあたります。
ひとつのマスターを使用して何枚印刷するかで1枚あたりのコストが変動するため、インク代だけで印刷コストを計算することができず、キット方式が採用されています。
デュプロ印刷機の比較ポイント3.導入費用
最後に、複合機とデュープリンターの導入コストや、デュープリンターの機種ごとの価格を比較してみます。
用途が違うので比較は難しい
複合機は印刷速度によって本体価格が決まります。印刷速度の遅い機種は安く、速い機種は高くなるのが一般的です。
一方、デュープリンターは1つの機種でも設定によって印刷速度が変わります。そのため、複合機とデュープリンターを価格の面で比較するのは非常に難しくなっています。
参考に、富士フイルム(ゼロックス)の複合機とデュープリンターを比べてみましょう。
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メーカー・機種名 | 富士フイルム(ゼロックス) Apeos C4570(Model-PFS) |
富士フイルム(ゼロックス) Apeos C8180 |
デュプロ デュープリンターDP-X850 |
---|---|---|---|
印刷速度 | 45枚/分 | 81枚/分 | 45~200枚/分 |
本体参考価格 | 1,764,600円 | 3,426,601円 | 1,832,000円 |
分速45枚の機種では1,764,600円、81枚の機種では3,426,601円が本体価格となっています。
デュープリンターのDP-X850は、スピードが5段階に設定できる可変式です。最低でも分速45枚、トップスピードでは1分間に200枚の印刷が可能で、価格は1,832,000円。
81枚機との比較ではおよそ半額程度であるため、高速印刷を求める方には割安に感じられるでしょう。一方で、それほど速さを求めていない方にとっては、割高に思えます。
ベテランGメン園川
デュプロ印刷機の価格一覧
デュプロの印刷機「デュープリンター」は、おおまかに3つのタイプがあります。
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機種名 | DP-Xシリーズ | DP-α700 | DP-G320 |
---|---|---|---|
本体希望小売価格(税別) | 995,000円~1,832,000円 | 1,519,000円 | 670,000円 |
月額リース料金相場 (リース期間:6年) |
約16,500円~30,000円 | 約25,000円 | 約11,000円 |
対応用紙サイズ | A3 | A3 | A3 |
印刷可能サイズ | A3 | A3 | B4 |
用途 | 速く大量に印刷したい方向け | 両面印刷する機会が多い方向け | 速さと価格のバランスを重視する方向け |
DP-Xシリーズは、デュープリンターのメインとなるシリーズです。高精細なプリントを最大A3サイズで分速200枚印刷できるハイグレードモデルの「DP-X850」から、分速155枚のエントリーモデル「DP-X550」など5機種がラインナップされています。1度の印刷枚数が1,000枚など、大量になる場合はDP-Xシリーズを導入するのが良いでしょう。
DP-α700は自動両面印刷に対応したモデルです。DP-XシリーズやDP-G320で両面印刷をする場合、片面に印刷し終えたプリントを裏返して、もう一度印刷する必要があります。DP-α700は、裏返す作業を自動で行なうため、セットしなおすときに用紙の上下を間違う心配がなくスムーズに両面印刷ができます。
DP-G320は印刷速度が最高130枚/分で、価格を抑えたリーズナブルなモデル。印刷品質はDP-XシリーズやDP-α700とほとんど差がないため、導入コストを抑えたい方や、印刷専用のサブ機をお求めの方におすすめのモデルです。
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デュープリンターのイチ押し機種「DP-Xシリーズ」
デュープリンターのなかでもとくにおすすめなのが、DP-Xシリーズです。
5種類のモデルがありますが、主な違いは印刷可能サイズと解像度です。
DP-X850 | DP-X650 | DP-X620 | DP-X550 | DP-X520 | |
---|---|---|---|---|---|
対応用紙サイズ | A3 | A3 | A3 | A3 | A3 |
印刷可能サイズ | A3 | A3 | B4 | A3 | B4 |
解像度 | 600×600dpi | 400×400dpi | 400×400dpi | 300×600dpi | 300×600dpi |
最大印刷枚数 | 200枚/分 | 200枚/分 | 200枚/分 | 155枚/分 | 155枚/分 |
いずれのモデルもA3用紙に対応していますが、印刷可能な範囲が異なります。印刷可能サイズがB4までのデュープリンターでは、A3に印刷した際の余白が広くなる点に留意してください。
解像度は、文字のみの印刷であれば気にする必要はありません。ただし写真を掲載することが多いなら、解像度が高く高精細なプリントが可能なDP-X850がおすすめです。

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デュープリンターがオススメの企業
デュープリンターは同じ内容の印刷物を大量にプリントする企業に向いています。
不動産や保険、学習塾など
- チラシをポスティングする
- 顧客にDMを送付する
- プリントを配布する
といった用途で、一度に数百~1,000枚単位の印刷をするなら、コストを安く抑えられるためおすすめです。
オペレーター 杏奈
【まとめ】デュープリンターのお見積はコピー機Gメンまで
以上、デュプロの印刷機「デュープリンター」について解説しました。
デュープリンターまとめ
- 1分で最高200枚の印刷ができる
- 印刷枚数が多くなるほど1枚あたりのコストが安くなる
- 印刷に特化しており、ファクスやスキャンは別途補う必要がある
- チラシやプリントを配布する企業におすすめ
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