新人Gメン及川
ベテランGメン園川
複合機のメンテナンスを担当しています、sakuraです。
今回は、複合機が原因でユーザーの皆さんが怪我をしないために、複合機の安全な使い方についてお話したいと思います。
地震による転倒を防止する
日本では、毎日必ずどこかで地震が起きています。万が一大きな地震が起きた、複合機が原因で怪我をすることがないよう、しっかり点検してみましょう。
すっかり忘れられているような気がしますが、東京も被災地だったんですよね。
あの時はビルの9Fで仕事してましたが、戸棚は倒れるわ、パソコンは飛ぶわ、コピー機は走るわで、はじめて命の危険を感じた地震でした…
九段や町田では死者も出ました。#東日本大震災 #東日本大震災から8年— 日本ボレイト (@NihonBorate) March 11, 2019
キャスターを必ずロックする
複合機には移動できるようキャスターがついており、キャスターには動かないようにするためのロックがついています。キャスターは絶対にロックするようにしましょう。しっかりロックすることによって、地震が起きた時にゴロゴロと勝手に動くことを防ぐことができます。もし、転倒防止ストッパーなどがある機械については、それもしっかりセットしましょう。大地震で機械が転倒することを防いでくれます。
水平な床や台に設置しましょう
複合機は水平な床で、プリンターなど卓上用の機械については水平でしっかりした台に設置するようにしましょう。傾いていると、転倒などの危険性ももちろんですが、機械の故障にも繋がってしまいます。
機械を移動させた後は動作確認をしましょう
フロアの移動などで、複合機を動かす場合は、前後で動作に異常がないかを必ず確認するようにしてください。また、キャスターロックも忘れずに。移動する時はエンジニアに立ち会いを依頼しても大丈夫ですよ。
震災の被害を受けた地域にあって、キャスターロックをしていなかった複合機は、大きな揺れのせいで軒並み転倒してしまいました。そのため、私の所属している会社では、担当している複合機全台のキャスターを全部確認して回るよう、緊急点検の指令が出たのです。複合機1台あたり、小型のものでも100キロ前後あります。大型のものですと、数百キロにもなります。そんな機械が地震の揺れで飛んでくると考えると、恐ろしいですよね。皆さんの安全のためにも、キャスターは必ずロックしましょう。
火災の発生を防止する
複合機の中には高圧の電流が流れており、使い方を間違えると発煙や発火の恐れもあります。皆さんの大事な財産を守るために、しっかり確認しましょう。
延長コードは使わない
複合機の電顕コードは、延長ケーブルを使わずに必ず壁のコンセントに直接刺すようにしましょう。延長コードを使うと、コードに負荷がかかり、発熱や発煙、発火に繋がる恐れがあります。また、たこ足配線は絶対にしないようにしましょう。
電源コードは引っ張ったり踏んだりしない
引っ張ったり踏んだりした場合、電源コードが切れてしまい、感電や発熱などにより怪我をする恐れがあります。もちろん火災の危険性もあります。電源コードは定期的に物の下敷きになったりしていないか確認してみましょう。
燃えやすいものの近くには設置しない
コンロやストーブ、燃えやすいカーテンの近くなどには設置しないようにしましょう。高熱により機械から発火してしまう危険性があります。
機械と壁の間には隙間を作るようにしましょう
機械には通気口があり、外からの空気を機械内部に取り込む場所があるのですが、そこをふさぐと中に熱がこもって故障や発火に繋がってしまう危険性があります。機械はべったりと壁にくっつけるのではなく、少し隙間を開けて置くようにしましょう。具体的にどれくらい開ける必要があるかは、取扱説明書に説明があることと思います。
トナーの粉塵爆発を防ぐ
こぼれたトナーは掃除機では吸わない
こぼれたトナーは絶対に掃除機で吸ってはいけません。もしトナーを交換した際にこぼれてしまった場合は、少量であればほうきとちりとりで掃除をした後、水拭きをすると綺麗になります。もし大量にこぼしてしまったり、機械のトラブルでトナーがこぼれていることに気づいた場合は、エンジニアに掃除を頼むようにしましょう。専用の掃除機で掃除させていただきます。
それは、粉塵爆発の危険性があるからです。粉塵爆発とは、可燃性の粉塵が浮遊した状態で引火すると起こる爆発のことで、トナーも爆発の危険性がある可燃性の粉塵です。それが、掃除機に吸われると、掃除機の中で擦れあって静電気が起き、静電気による発火で粉塵爆発が起こってしまいます。トナーは絶対に掃除機で吸ってはいけないことをご理解いただけましたでしょうか?
トナーの空きボトルやトナー回収ボトルは燃えるゴミで捨てない
トナーやトナー回収ボトルを燃えるゴミで捨てると、ゴミ収集車や清掃工場で粉塵爆発をしてしまう危険性があります。必ずメーカーに回収の依頼をして廃棄しましょう。修理や点検のために訪問したエンジニアに手渡ししても大丈夫ですよ。
まとめ
機械を安全に使うために色々な注意点を並べましたが、どれに関しても言えるのは、取扱説明書は必ず読みましょうということです。延長ケーブルなどについては、皆さん意外と使いがちですし、「こういうことにも注意しなくちゃいけないんだ!」ということを知ることができます。もし取扱説明書がなかったりなくしてしまった場合には、各社ともインターネット上に公開しているので、自分の使っている機種のものを検索してみてください。